長らく観客席に座っていた
永遠に終わらない舞台を眺めて
観客席の座り心地はとても気持ちがよかった
わたしの番がきたような気がしたが立ち上がらなかった
次から次へ観客席に座っていたひとが舞台に上がっていく
もう観客席には誰もいない
あちこちに舞台があらわれ
無数のスポットライトがいくつもの舞台を照らす
舞台の上ではそれぞれのひとの
それぞれの物語が始まっている
みないきいきとした表情でしなやかに踊っているのが見える
いよいよその時がきた
さぁ、わたしの舞台の幕があがる